2ペンスの希望

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発信せよ

映画館に行くと、年配者ばかりだ。
若者たちは、映画館になんぞ行かない。働き盛りは時間がない。かくて映画館は上品なご婦人方と不良老紳士の溜まり場になっている。
そこで、提案。提言。
映画の魅力(魔力)(狼藉力)(映画力)を知る人士(拙の推量では今の五十代以上)は、若い世代(今の四十代以下の世代)に映画の力を伝え知らしめる努力をすべし、十代二十代の息子や娘、孫たちに、洋画邦画を問わず古今東西の名画を教えてから死んで欲しい、本気でそう思っている。アニメだけが映画じゃない。ルーカスやスピルバーグより遙か以前に凄い映画がわんさかあったのだ、と。
以前デヴィッド・ギルモアの『父と息子のフィルム・クラブ』について書いた【ブログ2012年11月12日http://d.hatena.ne.jp/kobe-yama/20121112】その時は、「映画は時代の産物」「取り扱い注意」と記したが、前言撤回。例えば『究極の名作映画大全集』10枚組1600円あたりなら、時代を越えて見て貰えるんじゃなかろうか。
甘いだろうか。身贔屓に過ぎるだろうか。
年寄りの「昔は良かった、昔は凄かった」というひけらかしほど鬱陶しいものはない。
そのことは承知しているつもりだ。ただこと映画に限っては以後解禁としたい。ことほど左様に、日本の映画は風前の灯火状態なのだ。作り手である当事者たちはおしなべて元気がない。或いは空元気(からげんき)の中で迷走している、そしてこのまま逃げ切ろうとしている。俺たちはエエ目をした。後のことは知ったこっちゃない、どうぞご随意に‥という無責任ぶりだ。
だとすれば、今こそ物言わぬ観客=シネフィルなんて決して自称しない奥ゆかしい映画ファンたちが頑張るしかなかろうて。物言わぬは腹ふくるるわざなり。
出でよ映画の伝道師。全国の映画ファンよ、発言せよ!「‥‥失うものは何もない、獲得するものは映画の未来である。自らの意図や信条を隠すことを軽蔑する。」