2ペンスの希望

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「自然・単純・省略」

いい加減な映画監督さんのいい加減なテレビ番組を観た。この程度でいいんじゃないのとテキトーに吠えたり盛ったりの、お手盛り・お手軽・お気楽・手抜き番組だった。小手先のやっつけ仕事。営業妨害になるといけないのでこれ以上詳しくは書かない。 内容はほとんどが与太話と無駄話。感心しなかったが、得心した箇所が一つだけあった。
シナリオ作りの要諦。「自然・単純・省略」
話が不自然ではないか、複雑で分かりにくくなってはいないか、余計な要素が入り込んでいないか、この3つがポイントだ」素人の学生さん相手に、くだんの監督さんエラソーに喋っていた。ほぼ納得だが、勝手に言い換えて少し拡大解釈してみる。
乗せられるか、付いてこれてるか、想像力を働かせさせてるか、この三つ。
つかみはOK? 途中で迷子にならずにしっかり付いてきて貰えてる? 想像力を働かせながら最後まで面白がって貰えそう? 執筆中はこの三つを絶えず意識せよ」という教え。それさえ出来てれば、中身がいびつ、いささか嘘も交じって不自然・複雑・ルーズ 寄り道ありでも構わない、共感・支持を得ることも可能、そういう話だ。
もっとも、程度問題、さじ加減が重要なのは云うまでもなかろう。
仕事を始めた頃、企画は50文字まで分かり易く絞りに絞って短く書けとか、説明は1分以内でやれ、と徹底的にしごかれたことを思い出した。