昨日岡田さんの本の中で一番率直で切ない一文を読んだ。
「小さな画面、大きな画面」。
岡田少年の映画との出会い・私的回想録、2007年5月太田出版発行の雑誌「d/SIGN」に載ったものだ。
人は与えられた時間と場所で今を生き、映画と出会う。1968年愛知県生まれの岡田少年は家庭:テレビ視聴⇒地元:レンタルビデオ⇒上京:名画座回遊と履歴・消長を綴る。
「映画は待つものであり、ビデオは探すものだ」
「映画は私有できない」
「知らない他人と映画を共有すること」
「1980年代の映画好きは、映画の私有にいやというほど魅了されつつも、同時に「映画が私有できないこと」の価値を辛うじてつかみたがっている最後の世代なのかもしれない」
「映画にもついに「積ん読」という文化が根づき始めたのだろうか」 などとあった。