2ペンスの希望

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非劇

悲劇じゃない。非劇。
非劇場上映:映画館・劇場以外での上映形態を指す言葉だ。
統計に当たったわけでもないので例によっていい加減な当てずっぽうで云うのだが、
映画を映画館以外で見るケースは飛躍的に増えているのはないか。そう思っている。
自主上映、シネクラブは昔々からあった。映画愛好系から社会運動系まで‥。ただ、フィルムしかなかった時代は映写機の操作も面倒、機材もそれなりに整っていなければかなわなかった。1980年代以降、VHS、DVD、Blu-ray等の普及で間違いなく簡便化した。全国津々浦々で日々様々な映画上映が行われているに違いない。採算ベースで考えてどうなのかは知らない。いずれ楽ではなかろう。仲間内の持ち出し、赤字覚悟かカツカツ、トントン、ツーペイ、‥‥。それでもリクープラインは低くなっていると思う。(これも調べたわけじゃない。直観。)昔から非劇場上映を手掛けてきた映画センターが今も活動を続けている状況を考えると何とかなっているのだろう。 かつて1960年代から70年代にかけて、自分たちの作った映画を自分たちの手で上映する小川プロ・自映組:全国縦断キャラバン上映なんて歴史もある。「平成生まれの映画製作上映団体」と看板を掲げて京都で活動中の若い映画集団「月世界旅行社」はいまも出張上映、路上上映会に取り組んでいるはずだ。
それがどんな新しい波・うねりを作り出すのかは分からない。ブレイクスルーが生まれるのかどうかは未知数だ。誰にも予想できない。ただ、(古くて)新しい時代が始まっていることは確かだ。
のびのび スクスク ふわふわ フラフラ、映画なんて、何でもありでいいじゃない。