2ペンスの希望

映画言論活動中です

才能はお金のある世界に

若い才能はお金のある世界に集まる。それが世の習い、当然至極、健全なことだ。流行産業、花形仕事、‥‥お金が稼げてチヤホヤされる。

明治から昭和にかけてなら、さしずめ文学・作家あたり。もっとも高度成長期間後は廃れて、文字文学系は広告業界・コピーライターあたりに流れた。映画の世界にも昔々撮影所めがけて沢山の人が集まる栄光の時代があった。競争倍率数千倍、あまたの才能が押しかけて切磋琢磨したのも昭和の中頃までで終わった。その後、映像系が目指すフィールドはテレビ局に変わった。テレビドラマやドキュメンタリー番組、放送局の狭き門に脚本家や構成作家、演出家を目指す卵たちやジャーナリスト志願の有象無象が群がった。テレビは今も延命中だが、主戦場はお笑いやバラエティ、アニメあたりに変わったようだ。音楽関係・漫画家世界の人気は今も変わらず高いようだが、デジタル時代以降は、システム関連・ゲーム開発・ネット周辺にお金も才能も集まっている様子。

 

ここから先は端くれ映画人の無い物ねだり、無責任発言。ひがみ根性丸出しのたわごと・暴言、心して読まれたい。

イマドキ映画に集まるのは、人生をこじらせたひねくれ者、はみ出し者のレッテルを貼られるみたいだ。周りからは変わり者とみられ変人扱いされると聞く。

時計の針は戻らない。今更嘆いても始まらない。映画の世界は、カス札ばかり(不穏当発言でゴメン)の人材不足、当分厳しい時代が続くことだろう。そうしてしまった責任世代・ロートルの一人として、それでも映画の世界に進もうという奇特貴重な人士に老婆心から、アドバイス 三つ。

「古典・原点に戻れ」(先輩風を吹かす業界内の先達は遠ざけ、映画の初発・最盛期の熱量を知れ)

「遠くの隣りに学べ」(今元気の良い業界、切磋琢磨・淘汰選別が最も激しい業界の最前線、そのエキスを吸収せよ。すぐ傍にいる信頼できる他業界の友人・先達を注視せよ。間違っても映画業界のすさんだ空気を吸い込まないようご用心)

「無数の映画を浴びるように見ろ」(手当たり次第に先行する映画を見て見て見尽くせ。十代二十代前半までは作るな。わき目も振らずにひたすらに過去の映画資産の吸収消化に専念せよ。←京都ふや町映画タウンの大森店主のおススメ!)