2ペンスの希望

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回顧懐古 予告編 五連結②

 ①『水で書かれた物語』に続く予告編シリーズ。

吉田喜重監督ご本人曰く「性を主題とした五作品

②『女のみづうみ』【1966年 製作:現代映画社】

③『情炎』【1967年 同 】

④『炎と女』【1967年 同 】

⑤『樹氷のよろめき』【1968年 同 】

②から⑤までの四本は、妻であり女優だった岡田茉莉子と作った自分の会社「現代映画社」で製作。テレビの普及で映画の観客が激減し経営危機に陥った映画会社=大手五社が撮影所と閉鎖したり、リストラ・人員整理など次々に縮小延命策を打つ中で、毎週二本立て興行を続けていくのが難しくなった松竹が、フリーになった吉田に低額外注した。約束は二年間で四本。従って昨日書いたように、それまで松竹で組んでいたキャメラマンは使えず、記録映画畑のキャメラマンと組んでいる。①に続いて②も鈴木達夫、③は金宇満司、④と⑤は奥村祐治。いずれも岩波映画製作所の出身だ。これが奏功し新しい画がうまれた面も。怪我の功名か。

当時暢気な大学生だった拙管理人は、そんな台所事情など露知らず、いそいそと京都新京極にあった映画館松竹座に通って観たものだ。いやお恥ずかしい。 


Woman of The Lake

本来横長のシネマスコープだったものを左右圧縮していささか寸詰まりになっているが、ご容赦。