2ペンスの希望

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石井裕也の週刊誌連載エッセイ

映画は見ず、映画にまつわる本ばかり読んでいる。「戦前期の日本の映像受容について書いた博士論文の加筆修正圧縮本」384頁や、「ハリウッドだけじゃない、ドキュメンタリー映画の系譜とその影響を辿ったもう一つのアメリカ映画史」719頁、「50年程前に他界した映画監督の全映画〈密やかな革新〉の分析論述本」422頁、などなど。なかで、石井裕也監督が週刊誌AERAに2018年4月から一年間連載したエッセイ本『映画演出・個人的研究課題』【2020.09.30. 朝日新聞出版 刊】284頁 が面白かった。

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タイトルは大仰だがサクサク読めて、結構軽くて重かった。映画は何本か見てきたが、感心したものもあれば、あまり感心しなかったものもある(当たり前の話だが)。本も同じ、?も混じるが、思ったより賢くて大人だな、そう感じた。

根っ子にあるのは「ナメてはいけない、ナメられてたまるか」精神だろうか。

同じ大阪芸大出身の向井康介本『大阪芸大:破壊者は西からやって来る』301頁 より読みごたえがあった。