「好きなものがきちんと決まっているという人と、嫌いなものがはっきり分かっている人と、どっちが守備範囲が広いかといえば後者である。なぜなら、次のような理屈を考えてみればよく分かる。たとえば、赤い色が好きだとする。赤以外は嫌いだということと同じである。では、赤が嫌いだ、はどうか。赤以外なら構わない、ということになる。カバーできる範囲は後者のほうが広い。」
日本の広告業界では数少ないクリエイティブ・エージェンシー「TUGBOAT」を率いて逝った岡康道さん(1956生~2020没)の本『勝率2割の仕事論 ヒットは「臆病」から生まれる 』【2016.06 光文社新書 】で読んだ。
なるほど一理だ。
作家や監督、演出家に向いてるのは「好きなものがきちんと決まっている」人だろうし、製作責任者・プロデューサーは「嫌いなものがはっきり分かっている」人が向いているようだ。
もっとも両方合わせ持ってバランスする大人が一番の理想だろうけれど‥。