今日は数学問題。長さの違う二本の赤い線分。さて、持っている点の数は、どちらが多い?
一見、短い方が少ないように見える。ところが、答えは、まったく一緒。
点の数はどちらも同じだけあるのだ。
数学の世界では有名なゲオルク・カントールの「無限」。
三角形と青い補助線を加えてみる。
青い線に注目。赤い線との交点には必ず同じ数だけの「点」が存在する。1:1対応。つまりは、短い方にも長い方にもまったく同じだけの無限個の点が存在するということになる。
直感や常識の世界がすべてでないことは、知っておいて損はない。狭隘が開かれ、世界が豊かに見えてくるからだ。カントールは「無限の濃度」と呼んだそうだ。今日の問題、三宅陽一郎さんの本『人工知能のために哲学塾』【2016.8.10 BNN新社 刊】で知った。三宅さんは大学で数学を専攻し、今はゲーム AI の開発者のようだ。