2ペンスの希望

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映画館 新景 文化? 道楽!

映画館はミニからマイクロへ、目利きビジネスから貸館三毛作モデルへ。映画館はどこに向かうのだろうか。

その昔、「文化」は、王様や貴族らがパトロンとなって庇護され育ってきた。やがて、市民社会が支持し普及発展し文化営為は事業・ビジネスになっていった。ザックリすぎるがそんな流れだろうか。文化の片隅・映画の世界をうろつき多少とも「娯楽の王様」と持て囃されてきた時代を知る身としては、作るのも、見るのも、見せるのもどう進んでいくのか、気になって仕方がない。

機材の安価軽便化で「作りやすくなった」作る側が家内制手工業に戻るなら、見せる側だって「お手軽・安直な」家内制手興行になっていってもいいんじゃなかろうか、

映画館 新景、次なるイメージは、町内の映画寄席。映画温泉。

江戸時代から明治にかけては数寄者・好事家たちが開く町内寄席が盛んだったようだ。それは、儲かるものでも事業でもなかった。儲かるというより、楽しいとか気持ちいいとか、娯楽・道楽・慰安。なくなったらどこか寂しい・ちょっと味気ない・何か物足りない‥そんなささやかな動機がはたらいてのことだろう。定期的に開かれてきたご近所寄席が一旦絶滅し、いまささやかに復活しつつあるという話を聞いた。内湯の浸透普及で姿を消した銭湯もスーパー銭湯としてよみがえりつつあるみたいだ。

映画の定席。映画銭湯。

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「映像文化を守れ」とか「映画の灯を消すな」と大上段に構えるのは趣味じゃない。よって「映画道楽を延命させよう」と小さな声で呟いてみる。文化なんて御大層なもんじゃない。単なる大人の映画道楽。