いまさらながら、万物流転&温故知新を思う。
振り返ればアニメも映画も昔とは全く様変わりしてしまった。管理人が仕事を始めたころは、セルアニメ時代。最大6層のセル画を動かして専用のマルチプレーンカメラでコマドリ撮影した時代だった。
それが今や、作画はすべてデジタルになった。筆も絵具も使わない。
実写映画も変わった。
フィルムからテープ、そしてメモリーチップへ。ケミカル・化学からデジタル・電子へ。ミッチェル社、アリ社、パナビジョン社といった伝統的ムービーカメラメーカーからビデオカメラのソニー、イケガミへ、そして、レッド・デジタル・シネマカメラ・カンパニーなど新興メーカーの台頭へ。パナソニックやキャノンといった一眼レフカメラを使った動画撮影も当たり前にみられる。フィルム時代の撮影時間の制約もなくなった。長時間ロングインタビューもたやすい。
高輝度高画質・小型軽量化も果てしない。
デジタル技術の進化はあらゆる後処理加工を可能にする。
ロケ不要、グリーンバック後処理合成も不要という新技術も登場している。
映画が生まれて百二十余年、長いのだろうか短いのだろうか。映画は作りやすくなったのだろうか、高度化して難しくなったのだろうか。耳の遠くなったロートルには、技術と資本ばかりが進んでいるように見える。「作りやすくなって、作りにくくなった」これが管理人の感慨。正直キツイ時代に映る。「立往生」「置いてけ堀」といった言葉も浮かぶ。人は生まれる時代を選べない。生まれた時代を生きるしかない。「時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることは出来る」(←そう 人気アニメの有名セリフ)
Times change and we with time.
新しい映画はいつかどこかにきっと生まれるのにちがいない。そう期待したい。いや、もしかしたらもうご近所で、地球の裏側で、生まれてるのかもしれない。
知らぬは皺腹ばかりなり、か。