最近知人から北九州市の『松永文庫』のことを教えて貰った。
あれこれ書くより、ウエブサイトを紹介するほうが早かろう。
紀伊國屋書店の季刊誌『scripta』autumn 2022(no.65)都築響一の連載「移動締切日 30 」にも訪問記が載っている。
「60年以上コツコツ集めてきたポスター、パンフレット、シナリオ、スチル写真、新聞スクラップ、関連書籍など、その数およそ5万点」
出色は、「みずから「日本一でしょう」という新聞スクラップ。1965年から本格的にスタート。全国紙、地方紙合わせて5紙を入念にチェックし、芸能全般の記事を切り抜き、スクラップブックに整理。毎日最低3時間はスクラップ作業を欠貸さず、徹夜することも珍しくなかったとか。」
金と時間に飽かしただけじゃない。手間暇・労苦を惜しまぬエネルギーの持続・継続の賜物。「病膏肓に入る」と言おうか、「好事家」と言うべきか、映画の有毒、映画の功徳。在野には、得難く箆棒な人がいるものだ。