本に、読み捨て・使い捨て本と生涯付き合う愛蔵本があるように、映画にも同様の別がある。その場限りの娯楽・慰安、消耗品・ディスポーザブル商品としての映画と、手元に置いて何度も繰り返し見たくなる映画。消費財映画と生産財映画・永久保存版。
速効性には欠けるが、後々じわじわ効いてくる宝の山。何かに影響を与え、新たな何ものかを生み出す映画。そんな映画をカノンと呼びたい。
Canon Kanon 語源は古代ギリシャ語:κανων、 kanōn ウィキペディアには「棒、定規、基準、規範」を意味するとある。
音楽の世界では「追複曲」。続けられ重ねられる模倣。追っかけっこ。模範・典則。ポリフォニーのひとつ。同じ対位法様式だがフーガ(遁走)とはちょっと違うみたい。(音楽知識に乏しい管理人にはこれ以上の説明は無理)
美術では、「人体部分相互の比率を意味する言葉」だそうだ。レオナルド・ダ・ヴィンチの『ウィトルウィウス的人体図』が有名。
キリスト教ではカノン=「聖書正典」。御多分に漏れず、どの文書を正典とするかは教派によって異なる。
カメラ、OA機器メーカー キヤノンは、そもそもはKWANON「観音」由来の命名らしいが、世界に通用するブランドという願いがこもるようだ。ちなみにカタカナの正式表記は小文字のャではなく大文字 キヤノン。歴史的仮名遣⁈
他にも、「カノン」の名を冠した日本のアニメや映画も色々あるようだが、
未見ゆえノーコメント。
【オマケ】業務用オーディオのジャック「キャノン・コネクタ」、「キャノン(カノン)砲」などは、Cannon Kannon 別由来の言葉。「細長い筒状のもの」の意。 ……今日は知識のひけらかしデイ。