2ペンスの希望

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2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

理不尽な‥

吉川浩満さんの『理不尽な進化 遺伝子と運のあいだ』【朝日出版社 2014年10月 刊】を読んだ。 「本書は専門書や学術書ではない。広く一般の読書人に向けた(少し長めの)エッセイである」と前書きで述べている通り、四百頁を超えるがサクサク読める。 たまに…

渾沌から開闢へ

昭和の映画はとうに終わり、平成の映画ももうすぐ終わる。 私が生き愛してきた映画は昭和の映画だ。 フィルムの映画、スタッフワーク・分業の映画。 時代とともに映画も変わる。 平成の映画は、デジタル・メモリーチップの映画、セル生産方式(自己完結型 マ…

敬して遠ざけ日が暮れる

「映画監督・柳澤壽男の世界」という副題を持つ本『そっちやない こっちや』【浦辻宏昌+岡田秀則 編著 新宿書房 2018年6月30日 刊】を読んで色んなことを考えた。 残念ながら一本も観ていない。 福祉啓発映画(福祉ドキュメンタリー)という枠組みへの先入観…

「名誉を引き受けること」

故ナンシー関が好きだった。その加減か、弟子筋の小田嶋隆さんの「日経ビジネスオンライン」の連載コラム「 小田嶋隆の『ア・ピース・オブ・警句 』 〜世間に転がる意味不明」を愛読している。2018年8月31日の記事から。 或る人が、或る席で(さして上手くも…

「眼も鼻もない時代をこえて‥是から」

ブログは、日記兼備忘録。それ以上でもそれ以下でもない。 と云うわけで、今日も日記兼備忘録。 昨日、久しぶりに封切り初日に映画館に出掛けた。大阪梅田の地下映画館。週末初日の三回目の上映、96席のほぼ六割が埋まっていた。まずまずなのかイマイチな…