2ペンスの希望

映画言論活動中です

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ややや‥おやすみ

ちょっとした事情有りで、暫く当ブログの更新が滞ることになりそう。 昔大好きだった吉行淳之介のエッセイ集に『やややのはなし』というのがありましたね。 ウロ憶えで書くのだが、ややや‥というのは大相撲の休業の印であるとともに驚きをあらわすやややでも…

越境性

映画は言葉の壁を超える、と言われる。半分正しく半分は違う。 映画の越境性。 言葉の壁は越えられても、文化の壁は容易には越えられない。 歴史も文化も政治も宗教も習俗も生活もみな違う。バックグラウンドからフォアグラウンドまで同じではない。 言葉だ…

「もはやそこにないもの」の現前

四方田犬彦さんの本『映画史への招待』に、こんな一節がある。 「(映画は)過去のある時点において制作され、配給され、上映されている。そこには それが撮影された当時の事物と人物が描かれている。だが、それは同時に、今ここで生きるわれわれにとっては…

ニューよりフリー

新しいことはそんなにいいことか、新しいものほど直ぐ古くなる。そうではなかろうか。 映画120年、音が付き色が付き、拡がりと奥行きを得て映画は進歩・進化したのだろうか?そんな疑問が沸く。 装備アクセサリーが整うにつれて、動きは鈍くなり、視野は…

引用集

昨日の四方田犬彦さん『映画史への招待』の第Ⅲ部は「引用集1895-1998」映画に まつわる言葉が年代順に百余り並んでいる。 頁稼ぎ=水増しのきらい無きにしも非ず だが、まぁ固いことは言わず幾つか引用してみる。 いかにも‥というのも多いが、おやっと思うの…