2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧
背反有理 追加メモ。 ■ 「あたしゃ血統書つきの雑種でして」 石田英二(浅草芸人・脇役の喜劇役者)の口癖 「気取らないことを気取ることもない」 中村明が網野菊を評した言葉。(『日本の作家名表現辞典』十七頁より) 「気取らないことを気取る」俗物もいる…
先日「管理人さんが好きそうな楽曲がありますよ」と若い友人から教えられた。 シンガーソングライター浜端ヨウヘイさんの『無責任』 ♪ ほんとの自分を守るために 数え切れない嘘をつくだろう まっすぐに歩いていくために 山ほどのまわり道するだろう ♪ あき…
かつて東京地方裁判所刑事第701号法廷に立った被告人赤瀬川原平(克彦)は、 自らもその一員である前衛芸術グループ「ハイ・レッド・センター」が1964年に行った 絵画行為「首都圏清掃整理促進運動」(下記:写真© Hirata Minoru)について こう意見陳述…
映画は、答合わせじゃない。 正解は一つではない。ミルフィーユのように積層している。時代や社会、国家や家族、歴史や文化、環境や風土を深々と読み込むことも出来れば、単純素朴に普遍的な構図(例えば、大人と子供、功利と純真、善と正義、‥)で捉えること…
娯楽としての映画 教養(*)としての映画 *:知識・情報、何なりとどうぞお好きに 面白い映画 ためになる映画 美味い映画 栄養になる映画 体に宜しくない映画 体によい映画 無用の映画 有用・実用の映画 役立たずの映画 役に立つ映画 もちろん両方備わって…
「どうして皆重箱の隅・端っこばかりほじくりたがるんだろうネ‥」先日映画好きの友人とまたぞろそんな話になった。 他の人が知らないものを見つけてきて、ひとり悦に入る、ひとに自慢したい、その気持ち分からぬでもない。よって否定はしない。訳知り顔の事…
一般社団法人日本映画製作者連盟が最新のデータを発表している。 2014年一年間の入場人員は1億6111万6千人、興行収入は2070億3400万円(邦画1207億1500万円 洋画863億1900万円)、公開本数は1184本(邦画615本 洋画5…
言うまでもないが、映像と映画は違う。言語と文学が違うのと同じことだ。 数日前から中村明さんの『日本の作家 名表現辞典』【岩波書店2014年11月 刊】を パラパラ眺めている。お見事! 中村明さんは「文学を言語として読み味わう文体論の世界に分け入り、そ…
1965年 フジカシングル8のTVCM。 煩わしかったフィルム装填の手間を省いて:「マガジン ポン!」 (メカに弱いであろうと勝手に想定した)家庭婦人でも簡単操作OK:「私にも写せますゥ」 キャッチフレーズは流行語となった。年配の人にはご記憶の向きも…
長谷川郁夫さんの本『吉田健一』をやっと読み終わった。 【新潮社 2014年9月30日 刊】昭和の初めから最晩年までの評伝 六百余頁 ファンにはたまらないエピソードがびっしり詰まっていた。創刊以来の「少年サンデー」「少年マガジン」の愛読者であったことなど初…
或る協会の月報誌で渋谷昶子さんの近況を読んだ。御歳82歳。 女性記録映画監督先駆けのお一人だ。一年ほど前から東京都八王子の老人ホームに暮らしている。後輩協会員が訪ねレポートしている。「手掛けた中で一番好きな映画は?」という質問に、暫く考えた…
これまであれこれとお世話になってきた大学の先生から、少し前に案内を頂戴した。 積年の研究テーマとコレクションを元に京都に「おもちゃ映画ミュージアム」を開設するという知らせだった。既に準備室が設けられ、HPも立ち上がっている。 http://toyfilm-mu…
本質はまったく変わっていないのに風景はすっかり変わってしまった。 うっかりしてる間に自分のアタマとカラダで考える習慣はめっきり衰えた。 中途半端に豊かになったお陰だ。豊かなのに貧相、自由なのに窮屈。目隠しなんて無い筈なのに何も見えていない。…
本質は変わってないのに、風景は一変してしまった。 もはや新しい映画になんて誰も何も期待していない。隅っこの方で、物好きが、好き勝手にやってるだけ。誰に迷惑をかけるわけでもなし、邪魔にならないかぎり、放置・放任。そんなところか。自業自得と言え…
本質は変わらないのに、風景は一変した。 本当にそう思う。 冒頭の15分程度しか持たずに失速してしまう映画や、ラスト15分だけがやたらに濃厚、そんな映画を見せ続けられるとうんざりする。唯一の救いは長さが短いことなのだが、そんなのに限って2時間…
本質(的な営為)はまったく変わっていないのに、風景はすっかり変わってしまった。 映画の世界だけの話ではない。事情は活字の世界も同様らしい。 ルポルタージュ本が好きで昔からよく読んできた。好きなルポライターも沢山いた。 かつては専門のノンフィクシ…