2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧
へぇ~ 知らなかった。 だって、そもそもタイトルからして『皆殺し映画通信 死んで貰います』なんだから、「駄目映画殺しの映画介錯人として活動してきた」と思って読んできた柳下毅一郎さんのシリーズ本だったけれど、「それは結果であって、目的ではない」…
暑いので映画館には行かず、映画本ばっかり読んでいる。 一番バッターは柳下記一郎(1963年生)『皆殺し映画通信 死んで貰います』【2023.5.10. カンゼン 刊】 冒頭にこうある。 「日本映画の底が抜けた、と言ったのは山根貞男氏(1939ー2023)だが、その山根氏…
いまさらながら岡崎京子の文章を再認識した。『オカザキ・ジャーナル』【2015.1.10.平凡社 刊】 漫画は昔からパラパラ読んできた。けど文章は初めて。今は無き「朝日ジャーナル」1991年1月4日11日合併号~1992年5月29日号に「週刊オカザキジャーナル」として…
神戸の元町映画館が新しい試みに挑んでいる。支配人制を廃止して「みんな」で運営し、進化するミニシアター「シーズン3」だ。(灯台下暗し、地元民なのに最近まで知らなかった。)元町映画館の二代目支配人林未来さんが毎日新聞兵庫版に不定期連載されてい…
2023年7月31日に名古屋シネマテークが、2023年9月30日に京都みなみ会館が閉館する。ミニシアターの苦境・苦闘は続く。NHKテレビニュースによれば、「名古屋シネマテークの場合、年間700~800万円の赤字経営」だそうだ。ニュースではさらに『映画上映活動年鑑…
今日はいつにも増しての憎まれ口。もっとも当ブログ褒められたことは滅多にないし、そもそもが読者数も極小の隅っこ落ちこぼれブログなので何てことなく波風も立たないのははっきりしてるけど‥。 日本の映画は1980年代以降、半世紀にわたってモゴモゴむずむ…
伊野孝行×南伸坊の本『いい絵だな』へー知らなかったという発見 そのニ:「おうちごはん」 * ⁑ ⁂ 伸坊 鶴見俊輔さんの『限界芸術』では、玄人が玄人に向けて作るのが「純粋芸術」で、玄人が素人に向けて作るのが「大衆芸術」。それだけじゃなくて「限界芸術…
伊野孝行×南伸坊の本『いい絵だな』【2022.10.10. 集英社インターナショナル 刊】を読んだ。 かたや 1971年生まれ 長沢節のセツ・モードセミナー出身 こなた 1947年生まれ、美学校赤瀬川原平に学ぶ。齢の差24のWeb連載対談集だ。師匠たちとは時代も社会も異…
フランスに生まれたヌーヴェルヴァーグとシュルレアリスムは、ともに、一時代の手法・技法、一時的な流行・運動、一過性の流派・ファッションスタイルなどではなく、ひとつのイズム・主義・主張、生き方・考え方・作り方の構え、一貫した姿勢・精神のことな…
少し間、『にほんのうた』になぞらえて映画のことを書いた。 過去に未来が透けて見える - 2ペンスの希望 やっぱり、あらためて思う。 映画は「一般に思われているほど単純でもなければ、熱心な研究者が評価するほど高尚なものでもない。」(©北中正和) そも…