2ペンスの希望

映画言論活動中です

五感 丸ごと=全身性映画 時代へ

今日はいつにも増しての憎まれ口。もっとも当ブログ褒められたことは滅多にないし、そもそもが読者数も極小の隅っこ落ちこぼれブログなので何てことなく波風も立たないのははっきりしてるけど‥。

日本の映画は1980年代以降、半世紀にわたってモゴモゴむずむず停滞してきたように思えて仕方がない。2020年代に入ってやっと少しずつ新しい映画の時代が始まったような気がしている。もちろん その間に間歇的・発作的な快作・刺激作がゼロというわけではないのだが‥。

戦前・無声映画モノクロ映画に始まる日本の映画の歴史の厚み・達成の呪縛から解放され、身も心も健やかに新しい映画への自覚的取り組み=試行と模索がようやく始まったのではないか、と期待する。

さて では「新しい映画の波」とは何なのか。論証抜きで言う。

これまで視覚中心・映像重視でやってきた映画が、ここにきて聴覚触覚嗅覚味覚を丸ごと相手にして刺激、五官センサー総動員の全身性で勝負をたくらむ時代に突入しつつあるのではなかろうか。「見るだけでなく、聴く、触る、嗅ぐ、味わう映画」(⇐守旧派ロートルゆえ、映画は闇に包まれた閉鎖空間で、数時間もゆったりたっぷりどっぷり身を漬かる愉楽だという思いがどうしても手放せないので。)

全身性映画で、新時代へ。これである。

もっとも、快進撃とはいかず跛行的漸進性ではあろう。たぶん間違いなく泥沼の匍匐前進が続くのだろうが。(なんとも舌足らず、こなれの悪い文言でゴメン。も少し、明快・明晰を目指してこの考・項・稿 続けるつもり )