2ペンスの希望

映画言論活動中です

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

奇天烈建築

世界には、奇天烈デザインの建築物が山のようにある。最近魅かれた三つを挙げる。 ⇒ディズニーランドじゃない。ポーランドの都市ソポトにあるショッピングセンター。 ⇒ドバイに建つ超高層ビル。75階建て・高さは307メートル。 ⇒アメリカカンザスシティ…

MUTO a wall-painted animation by BLU

3月2日にアニメの起源・チョークアニメのことを書いた。今日はその進化形。 WEBの世界では超有名らしい。7年前に公開、世界中で既に11,636,865回見られている。面妖だが面白い。今ならさしずめ「きもかわいい」といったところか。

六根◎◎

六根清浄という言葉がある。仏教に由来する言葉だ。 六根というのは、眼(視覚)、耳(聴覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)、身(触覚)の五感に第六感「心意(意識)」を加えて六根。 この六根から生じるさまざまな不浄の欲望を遠ざけ、身を清らかに保つべし。それが「六根…

五里霧中

日本の映画は五里霧中。暗中模索。どうしようもない手詰まり、行きどまり。万事休すの立ち往生。見渡す限り霧の中。事情もはっきりせず、様子も分からぬまま。 それでも手探りで何かをすることだ。動かなければ始まらない。求めなければ授からない。楽天夢中…

四苦八苦

日本の映画は四苦八苦している。 自転車操業による無理を重ねながら、何とか帳尻を合わせている。 邦画バブルなんて見掛け倒しの嘘八百。中身も質もないのに、見かけの数の多さを誇る、それをバブルというのならその通りだろうが‥。 四苦とは「生老病死」で…

三連打

先日観たと書いた「貧乏人が作った邦画」って、これじゃないと友人から私信を貰った。 ピンポーン! 世代を超えて愛着する人が多い。管理人もその一人だが、間違っても日本映画の正史には登場しそうにない。 ということで、 今日は、YouTubeにある『竜二』動…

二重性

映画における役者と演技の関係性についてはずっと考え続けてきた。役を演じるというのはどういうことなのだろうか。私たちは寅さんを観ながら、同時に渥美清を見ている。竜二を観ながら、金子正次を見ている。魅かれるのはその二重性だ。役に重ねながら、役…

一筋縄ではいかぬ

数日前、極東の旧作自主映画と泰西の名画二本立てを観た。 例によって題名は書かない、内緒。少しだけヒント。作られたのはともに1980年代。 邦画はヤクザのホームドラマ、洋画は監督自身の体験に基づく少年映画である。 いやぁ、両方ともむちゃくちゃ面白か…

時事三題

当ブログは、個別映画批評や時事ネタは原則禁止、出来るだけ避けてきた。けど 今日は禁を破って時事ネタ三題。焼肉弁当、立ち合い変わり身、キネ旬最新号。キヨハラ張り込み報道陣焼肉弁当差し入れ事案。(判らん人はググってみて) キヨハラ周辺の“男気”の…

「自然・単純・省略」

いい加減な映画監督さんのいい加減なテレビ番組を観た。この程度でいいんじゃないのとテキトーに吠えたり盛ったりの、お手盛り・お手軽・お気楽・手抜き番組だった。小手先のやっつけ仕事。営業妨害になるといけないのでこれ以上詳しくは書かない。 内容はほ…

背反有理2016弥生

最近見っけた背反有理 三つ。 “The Biggest Little City In The World”(世界で一番大きい小都市) R.アルドリッチの最後の映画『カリフォルニア・ドールス』(1981)に登場する。 主人公たちがプロレス興行のためにやって来る米ネバダ州のカジノ都市:リ…

リベラル・アーツ

映画を見るのに、知識はいらない。けど、教養は欲しい。そう思う。 教養=リベラル・アーツ。原義は「人を自由にする学問」。古来・古代、自由であるために身に付けておくとよろしろかろう七科が挙げられてきた。言語にかかわる三科:文法、修辞学、論理学(…

漫勉:たかを

漫画好きの友人に教えられて、このところNHK ETV『浦沢直樹の漫勉』を観ている。 どんな番組かはご自分でどうぞ。適当にググってみて欲しい。 YouTubeにも多数アップされているので過去の放送分も自由に見ることが出来る。 最近の萩尾望都、花沢健吾も…

spontaneity 2

1895年リュミエール兄弟の『Barque sortant du port(Boat Leaving the Port)』 ダイ・ヴォーン(Dai Vaughan)1981年「光(リュミエール)あれ(Let There Be Lumière )―リュミエール映画と自生性」(副題は、長谷センセ?) 「‥‥突堤を…

spontaneity 1

1895年リュミエール兄弟の『Le repas de bébé,(Baby's lunch)』 食事風景の背後には、たえず風に揺れる木の葉の様子が捉えられている。 パリでの上映会でメリエスはこのことに着目し強調したということだ。spontaneity : 日本語には訳しにくい語だが…

偽ニュース映画

『アンチ・スペクタクル 沸騰する映像文化の考古学(アルケオロジー)』【東京大学出版会2003年6月 長谷正人・中村秀之編訳】という本に、20世紀初めにジョルジュ・メリエスが作った「偽ニュース映画」についての記述がある。元々は、1991年7月…

必須三要素

今日は牧野省三さんの「一スジ二ヌケ三ドウサ」を再再考(最最高)してみたい。 これまで漠然と、重要度の序列 優先順位だと理解してきた。 が、ついこの間、ハタと気が付いた。 もしかして「順序」ではないのではないか。 スジとヌケとドウサはどれもこれも…

『まんが学特講』附録

『まんが学特講』168頁。 (お)「寄席芸としてのまんがというものがあった‥‥。」 (み)「そう、まんがが芸なのね。酒井七馬だって、手塚治虫だってアトラクションでやってた」「寄席芸であり、子供の遊びだよね。「あっという間にかわいいコックさん」…

『まんが学特講』 はやりすたり

「セルアニメの「アトム」は動いていない。紙まんがの『アトム』はうごいている。」 そう 語り、紙まんがのペンタッチ・代筆の仔細を事細かに見抜く師匠:みなもと太郎(1947生)と セルアニメの微妙な描線の違いを見分ける子弟:大塚英志(1958生)。 「まんが…