2ペンスの希望

映画言論活動中です

予告編

Lionel Rogosin "On the Bowery"

カサヴェティスの1959『アメリカの影』もクラークの1964『クール・ワールド』も高校時代に大阪堂島の毎日会館ホールで観た。その時一緒に観たもう一本がライオネル・ロゴシンの1956『オン・ザ・バワリ―』だった。(邦題もそのままだったと記憶するが、ググっ…

黒いこぶし(My Olympics)

1964 東京オリンピックの時は、大阪の高校生だった。映画に夢中で、市川崑の公式記録映画を封切り満員の映画館で観て感心・興奮した。アベベにも。渋谷昶子の映画『挑戦』にも。 1968 メキシコオリンピック。大学二回生の秋。男子200m決勝の表彰台をくっきり…

Nawapol Thamrongrattanarit

ナワポン・タムロンラタナリット Nawapol Thamrongrattanarit はタイの映画監督。 2015 Freelance (Heart Attack) www.youtube.com ブラックコメディ青春映画。数年まえにOAFF(大阪アジアン映画祭)で観た。無駄なく快調な語り口に感心した。 その後もコ…

Rithy Panh

リティ・パン Rithy Panh はカンボジアの映画監督。 2003 S-21, la machine de mort Khmère rouge www.youtube.com 元看守と囚人。加害者?と 被害者?の 身体の記憶映画。 2013 L'image manquante 消えた画 www.youtube.com 実写フィルムと虐殺された人々を…

Lav Dias

ラヴ・ディアスLav Diasはフィリピンの映画監督。時にすさまじい長尺映画を撮るらしく「怪物的映画作家」という異名を持つ。(去年観たハンガリーのタル・ベーラの『サタン・タンゴ』は7時間18分だったが、彼の『Ebolusyon ng Isang Pamilyang Pilipino(タガ…

Garin Nugroho

ガリン・ヌグロホ:Garin Nugroho はインドネシアの映画監督。ジャカルタ芸大を出て記録映画を撮りながら、弁護士資格を得て開業した経歴を持つ。ただ判事に賄賂を要求される腐敗に嫌気をさし、映画一本の道にすすんだのだそうだ。 2018 Memories of My Body…

Mohsen Makhmalbaf

モフセン・マフマルバフ:Mohsen Makhmalbaf はイランの監督。政治的・社会的な問題を描くものと、詩的な映画、哲学的な映画、二つの系統の映画をつくってきた。 2005 Kandahar www.youtube.com 2012 The Gardener www.youtube.com ご本人と息子メイサンが互…

Ben Russell

民族誌映画とか映像人類学と呼ばれる映画がある。日本にも幾つかの流れがある。世界ではフランスのジャン・ルーシュが有名だ。ベン・ラッセル Ben Russell は1976年アメリカ西海岸生まれの映像作家。「言語に出来ない何か」「本質的には目に見えないもの」を…

Tony Gatlif

トニー・ガトリフ : Tony Gatlifは、アルジェリア出身の監督だ。中東欧に暮らすロマ民族の映画を作ってきた。 1993「ラッチョ・ドローム Latcho drom」ロマ語で「良い旅を」という意味だ。 www.youtube.com もう一本 2009 「コルコロ Korkoro」=ロマ語で「Al…

Ukamau:ウカマウ集団

南米ボリビアにウカマウ集団(スペイン語:Fundación Grupo Ukamau)という映画制作チームがある。リーダーはホルヘ・サンヒネスJorge Sanjinés Aramayo. 自身は白人層の出身だが1960年代から半世紀以上にわたり先住民族たちの映画を作ってきた。 完成12本、未…

Jan Švankmajer

チェコスロヴァキアからもう一人、ヤン・シュヴァンクマイエル:Jan Švankmajer。 チェコ・シュルレアリスム・グループの一員として、絵画・映像・アニメーションなどを手掛けてきた。 1988「Alice」 www.youtube.com 1994「FAUST」 Buñuel+Disney= Švankma…

Jaromil Jireš

同じく、チェコスロヴァキアのヤロミロ・イレシュ:Jaromil Jireš チェコ・ニューウェーブ運動をリードした映画監督だ。代表作は1970年の『 Valerie a týden divů(英訳:Velerie and Her Week of Wonders 邦題:闇のバイブル/聖少女の詩)』 ガーリー・シュ…

Věra Chytilová

知り合いからこんな映画もあるよ、と教えられた。 チェコスロヴァキアの映画作家ヴェラ・ヒティロヴァ:Věra Chytilová 1966年に公開された『ひなぎく:Daisies 』は、ガーリー映画として今も知る人ぞ知るカルト映画とのことだ。 www.youtube.com この映画、…

けもの道 つづく

映画は名の知れた映画会社が作るものとは限らない。 木村プロダクション・木村元保さんは「1934年 東京墨田区生まれの鉄工所のオヤジさん」で「"特撮の木村"の異名で知られた関東の自主製作映画マニア」であり、「大映 (東京?)撮影所で三年撮影助手をしてい…

人間蒸発

昨日に続き、今村昌平の1967年 粘着力全開映画『人間蒸発』製作は今村プロ+日本映画新社+ATG。 今はフェイク・ドキュメンタリーとかモキュメンタリーとか云うらしいが、ロートルは知らない。だって、すべての映画は作り物・フィクションじゃなかろうか。嘘…

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR

今日は 1976年夏東映系列館で上映されたドキュメンタリー映画。ポスターがやたらカッコよかった。 大阪曽根崎にあった梅田東映の満杯オールナイトで観た。暴走族とかカミナリ族とかの昭和語は もはや死語か。神の御加護を願った初々しい少年たちも もうはや …

回顧懐古 予告編 五連結⑤

五連結 最後。 ⑤『樹氷のよろめき』【1968年 制作:現代映画社】 「樹氷のよろめき」(公開年月日 1968年01月31日) 予告篇 『秋津温泉』『水で書かれた物語』とともに、管理人が喜重ベストスリーに数える一本。北海道・室蘭ロケ。後年演劇演出で名を成す蜷川…

回顧懐古 予告編 五連結④

しつこく 回顧懐古 予告編シリーズ④ ④『炎と女』【1967年 製作:現代映画社】 炎與女 Impasse │ 高雄市電影館【不安の時代-吉田喜重的情慾與虐殺】 性の幻想、脅迫、殺意、深淵、復権、業罰、‥‥ 監督ご本人は一作ごとに主題も表現スタイルも変えたと主張さ…

回顧懐古 予告編 五連結③

吉田喜重監督作品:勝手に回顧懐古 予告編シリーズ③ ③『情炎』【1967年 製作:現代映画社】 情炎 Flames of Love │ 高雄市電影館【不安の時代-吉田喜重的情慾與虐殺】 「エロ+文芸」路線?! 〈裸を売り物に「性の消費」という商品価値を前面に押し出そう…

回顧懐古 予告編 五連結②

①『水で書かれた物語』に続く予告編シリーズ。 吉田喜重監督ご本人曰く「性を主題とした五作品」 ②『女のみづうみ』【1966年 製作:現代映画社】 ③『情炎』【1967年 同 】 ④『炎と女』【1967年 同 】 ⑤『樹氷のよろめき』【1968年 同 】 ②から⑤までの四本は…

回顧懐古 予告編 五連結①

勝手に、「吉田×舩橋 対話本 刊行記念 レトロスペクティブ」「性を主題とした五作品」(談 吉田喜重) の予告編 連打 始めます。 ①『水で書かれた物語』【1965年 製作:中日映画社】 1965年 ニュース映画や記録映画を作ってきた中日映画社が劇映画制作に乗り…

JLG5

Pierrot Le Fou - Trailer 京都朝日会館だったか、美松劇場だったか、その後は祇園会館で、繰り返し観た。美術と文学、ラストのランボーにもシビレタ。浜辺のスタンドでビールを二杯注文するベルモンドに給仕娘が「何故二杯?」と尋ね、ベルモンドが「一杯飲…

JLG4

【予告】軽蔑 配給会社からフィルムを借りてきて大学の講堂で何度も何度も上映して稼いだ思い出の映画。邦画は大島渚の『日本春歌考』、洋画は『軽蔑』‥裸・エロチックシーンに惹かれて学生が集まり、どちらも毎回大入り満員だった。

JLG3

映画『女と男のいる舗道』予告編 ジャン=リュック・ゴダール これで完全に、アンナ・カリーナにイカれた。きっと当時生意気盛りの多くの青年達がそうだった筈だ。大阪ミナミの劇場に通い、館主さんに断って上映後のポスターを貰って帰り部屋の壁に貼って喜ん…

JLG2

Une femme est une femme - Trailer 「世界の映画史はゴダール以前とゴダール以後に区分される」とどなたかが言っていたが、いささか大げさすぎる。もっと下世話で下衆な私的ゴダール同時代史を少々 シリーズで。 最初の記憶は、雑誌『映画の友』だったか『…

「悪名は無名に勝る」ヤな渡世だなぁ

何時の頃からか、政治や芸能の世界では「悪名は無名に勝る」という風潮がまかり通ってる。悪いこと、恥ずかしいこと、何でもいいから、目立ったもの勝ち、話題になればOK、節操も何もあったもんじゃないってか。きっと、八尾の朝吉親分は草葉の陰で怒ってる…

『JuBAL』

管理人御贔屓の濱口竜介さんがこんな文章を書いている。 大学に入ってから、それまで見てきた映画のジャンルががらっと変わって、ハリウッド映画といった「面白い」映画だけでなく、ヌーベルヴァーグ、ニュージャーマンシネマ、アメリカン・インディペンデン…

雲と泥

またぞろ 発作的な更新でゴメン。 人の映画をとやかく言うのはいい加減 止めたら‥とさんざん各位に諫められてるのに、「アンタ三十年間何を積んできたの」と言いたくなる日本映画を観た。 思い付きと思いこみだけでは、悲しい、哀しい。或る人の映評で半世紀…

久方振りに

久方振りに、新しい映画に出会ったので、備忘録的に書く。 春本雄二郎監督の映画『かぞくへ』 春本監督ググってみたら、1978年神戸生まれ。日芸の監督専攻を出たあと 松竹京撮でテレビの仕事を重ね、フリーとなって今は東京で活動中らしい。 『かぞくへ…

空族サーガ

山梨甲府を中心に活動してきた映画集団 “空族” の軌跡を綴った2分13秒。 彼らのことはこれまでも何度か取り上げてきたが、そそられる画がある。 若い若いと思っていたが、活動開始から二十年あまりも経っていることに改めて驚く。 初期の8mm画質が懐かし…