2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧
今日も印象に残った言葉を、備忘録とする。 真山仁の書き下ろし小説『雨に泣いてる』【幻冬舎2015年1月 刊】全体はいまひとつ(ふたつ)だったが‥、この台詞には惹かれた。 「過去を知らないと、人となりが分からないようじゃ、まだまだ青いな」 来歴や所業…
平井玄さんの「ミッキーマウスのプロレタリア宣言」を読んだ。【太田出版 2005年11月 刊】平井さんは1952年生まれ・映画『山谷やられたらやりかえせ』の製作スタッフだ。本に、山谷の労働者「梅ちゃん」のエピソードが出て来る。備忘録的に残して置く。 「「梅…
今夏も何人もの映画人が逝った。沖島勲さん。享年74歳。7月5日永眠。テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」の脚本家として知られる。全1470話のうち1230本を手掛けた。これが世を忍ぶ仮の姿だったかどうかは知らない。けどその昔、生意気盛りの映画青年にとっ…
むかしむかし あるところに「風景映画」というのがあった。 『略称:連続射殺魔』 86分の映画。 音楽演奏:富樫雅彦(ドラム) 高木元輝(サックス) 冒頭と末尾に、白地に黒く「 去年の秋 四つの都市で同じ拳銃を使った四つの殺人事件があった 今年の春 一…
鈴木了二さんの本『建築映画 マテリアルサスペンス』を読み了えた。 頭が切れて、弁が立ち、かつスタイリッシュな建築家の手になる本ゆえどの程度に理解出来ているのか覚束ない。最後の黒沢清監督との対談が面白かった。 以下すべて黒沢発言。 「建築もそう…
演技経験の無かった女性4人がロカルノ映画祭で「最優秀女優賞」を獲ったというニュースを聞いた。きっとすぐさま大騒ぎになって、そのうちすっと忘れ去られるのだろうな。 映画は濱口竜介さんの『ハッピーアワー』(元は『BRIDES.(仮)』)。クラウドファンデ…
ちょっとした趣向で、昨日8月15日木下恵介の『二十四の瞳』を観た。 数年前に見直して木下組の上手さに脱帽したことは、以前一度書いたことがある。(http://d.hatena.ne.jp/kobe-yama/20130201「まっちゃん」) 何度も観ているのに、最後の場面は忘れて…
鈴木了二さんは「建築映画」という概念を挙げる。 「ともかく、物語にも意味にも関係なく映画に建築が映っていると少しでも思ったら即座にそれを建設映画とみなす。それだけだ。とはいえ、建物や家屋を撮っているだけではまだ建築とは言えない。 それだけでは…
渡辺武信さんの例を俟つまでもなく、建築家で映画評論を手掛ける人物は昔から沢山居た。昨日から、鈴木了二さんという建築家の本「建築映画 マテリアル・サスペンス」【LIXIL出版 2013年1月 刊】を読み始めている。 冒頭に置かれた「ジョン・カサヴェテス論」…
記録映画を二本観てきた。 2012年に完成していたが見逃していた一本。評点は△(観ても観なくてもいい。悪くはないのだけれど、感心はしなかった。) もう一本は出来立てのほやほや。評点は×(観ない方が良かった。) 映画というのは、本当に難しい。 そう思…
昨日に続いて、佐々木中「仝[dou]」から。 「多くの人が、ある種の思考の罠に陥っているように私には思える。‥カオス、非道徳、無根拠、非因果性、無法、無意味、ナンセンスこそが素晴らしく、ラディカルで、しかも「面白い」という思考の罠、です。」 「どう…
暫く映画は見ていない。 歯ごたえのあるものと甘味の強い軽い本を読んで暑気中りを凌いでいる。 甘味系では、いとうみくの「かあちゃん取扱説明書」【童心社 2013年5月 刊】が、 歯ごたえ系では、佐々木中の講演集「仝[dou] selected lectures 2009-2014 」…
組織を離れフリーになってから、名刺には「映像/企画 構成」と刷り込んで使ってきた。たまに分かりにくいといわれる。要は、「監督」とか「プロデューサー」とか「映像作家」とか名乗りたくないという我がままだ。お座敷がかかり、話を聞き、出来ることなら…
映画は一人で見る?誰かと一緒に見る? このやりとりは昔からあった。 誰かと行くと気を遣ったりストレスが溜まるので断然単独行という人もいれば、 見た後のおしゃべりが楽しみなので一人では出掛けたことがないという人もいる。 えっ、管理人はどちら派か…