2ペンスの希望

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本より末 縦より横

「本」の字が付く熟語には、どことなく正当なイメージが漂う。
本当 本物 本心 本意 本気 本音 本腰 本領 本質 本性 ‥‥。
反対語は、偽、贋、不、支、略、仮、脇、枝、など色々あろうが「末」が代表だろうか。
こちらは、先っぽ、先っちょ、と軽くて、いささか分が悪い。終末、末尾、末期、末端。
つまり 本流ではなく異端か。しかし、神は細部に宿るという言葉もある。表現(物)を左右するのは、本より末だ。とりわけ不純度の高い「映画」の場合はそうだ。
映画の命はディテールにこそ深い。そう思う。
同様に、縦と横という言葉について。
どこかしら縦は正当で、横には邪道というニュアンスがある。
横道 横取り 横槍 横車 横様 横しま(‥おっとこれは邪だったっけ。けど 横しま の表記もありだ) 横着 横柄 横暴 横領 横死 などなど。横意地 横車なんてのもある。しかしである。縦に厳しい上下関係ピラミッドより、横並びの水平関係の方がフランクでフレンドリーだ。風通しも良い。縦に突っ立つより横に寝そべる方がずっとラクチンでもある。
というわけで、拙管理人は、本末顛倒 縦横無尽で行きたい。これまでも、これからも、ずっと。