2ペンスの希望

映画言論活動中です

つくらないでつくる

ここ暫く断続的にしつこく「背反有理」を綴ってきた。今日はその中間総括。
つくらないでつくる。これである。
無手勝流。(といっても正統塚原卜伝の「戦わずして勝つ」それではない。作るのだ。
ただし自分流=手に武器・道具を持たずに作る無手勝流) より正確には、姿三四郎の「空気投げ」、赤銅鈴之助の「真空斬り」に近いかも。
或いは「ナスがママ、キュウリがパパ」とか。
とはいっても、昨日今日浮かんだ思いつきに飛びつくつもりはない。周到な準備を重ねて船出した上で「つくらないでつくる」のである。
キイワードは三つ。
構(かま)え :思想・姿勢。構造。計画。予測される事態への備え。
設(しつら)え:用意・設計・飾りつけ・したく。
拵(こしら)え:つくり・出来具合・出来映え。
なんといっても、腹がへっては戦は出来ぬ。ゆえに「腹をこしらえること」は大切。
最近では、「クッキータイプの固形バランス栄養食」(大塚製薬カロリーメイト)や「手軽に栄養補給ができて、適度な腹持ちを提供するゼリー飲料」(森永製菓ウイダーinゼリー)など即席簡便な食事=「十秒めし」というのもあるようだが、ロートルには物足りない。
事にあたる前にはしっかりと腰を据えてじっくり取り組む「腹ごしらえ」が不可欠。
目先のことにとらわれこせこせと気ぜわしくあくせくする時代は過ぎた。
夜道に日は暮れぬ。
とはいえ、一寸先は闇。人生万事塞翁が暴れ馬。禍福は糾える縄の如し、とも。
しかりしこうして、悠々として急げ。これもある。