2ペンスの希望

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惜福

拙管理人は両方出来ないのだが、将棋と麻雀に強い友人から少し前に「惜福」という言葉を教わった。
文字どおり福を惜しむ。自分に訪れた幸福のすべてを享受してしまわず、後に残しておくという意味だそうだ。勝負事には、風がつきものだ。乗っている時には欲張りすぎないで、福を惜しむ気持ちが大切、それが負けないコツなのだと友人は言った。米長邦雄さんの本で知ったそうだ。ネットで叩いてみたら、元は、幸田露伴の随筆「努力論」にある言葉で、「惜福・分福・植福」と出ていた。遡ればもっと古い言葉なのかもしれない。
米長邦雄永世棋聖の将棋扇子にはこの語が書かれている。惜福に絡めて、米長さんは、「運命の女神は、謙虚と笑いを好む」とも言っているようだ。幸福な時こそ謙虚であれ、失意の時にも笑いを忘れてはいけないということだ。