2ペンスの希望

映画言論活動中です

「大体二時間前後くらいで終わる動画」

デジタル・ネイティブにとって、映画は 所与のもの・既に盛りを越えた旧いもの である。考えれば当たり前のことだが、面と向かって云われてしまうとショックだ。
彼らにとって映画は「大体二時間前後くらいで終わる動画」という以上ではない。
それなりに見たり楽しんだりもするが、〈映画とは何か〉なんてことを考えたり、論じたりすることは関心外、遠い遠い話だ。そんな大それたことはおこがましい。 そんな資格も能力も義務も責任もない、遠慮します、辞退します。そう云われてしまう。
「私たちは、与えられたものを選択しながら受け入れ許容するだけ。ときにもう沢山満腹だと思いながら、こちらからは、結構です、とは言わない、言えない。幸福でも不幸でもない。でも、何か満たされなくて、どこか空虚。」そんな言葉を耳にする。 自信なさげ。奥ゆかしいちゃあ奥ゆかしい、謙虚ちゃあ謙虚だが、それって結局傷つきたくないだけの無責任じゃないの。からだ中に毒が回ったロートルの映画ジャンキーとしては、そうも云いたくなる。 いいじゃないの〜、ダメよ〜ダメダメ! ‥‥って。