2ペンスの希望

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吹替完声版

吹替版が人気だそうだ。
といってもロングラン中のディズニーアニメの話ではない。
実写映画でも最近は吹替版を選ぶ人が増えているらしい。
字幕を読まなくて済むのでラクチン、聞いているだけで話しが分かる、ということだろうか。生の声を聞きたい、発声も含めて役者の演技だと思っている字幕派50年のロートルとしては、不思議な気もする。しかし、吹替版の方がむしろ画面に集中でき、その分演技や映像をしっかり見られる、という声もなくはない。
いずれにしろ字幕派=高級、吹替え派=低級という考え方はやめた方がいい。
そんな話をしていたら、先日若い映画ファンからこんな話を聞いた。
最近は吹替え声優マニアというのが結構居るのだそうだ。それも若い人たちが中心らしい。テレビ放映のあの時のあの吹替えは素晴らしいとか、誰々の声なら◎◎に限る、△△のはイタイ・ゴミだ、とかとかで盛り上がる。ウエブには、日本語吹替え専属声優一覧の動画もある。声優の専門学校はかなり前から隆盛だ。
ということで、今日の参考映像は、『続・夕陽のガンマン 』(原題:伊: Il buono, il brutto, il cattivo、英: The Good, the Bad and the Ugly)MGM90周年記念ニュー・デジタル・リマスター版BLU-RAY、謳い文句は、日本語吹替完声版収録!

ちなみに、ナレーションの小林清志さんは、1933年生まれの御歳81歳。
故人・山田康雄の後釜・多田野曜平さんは「ただの傭兵」のもじりだろう。
それにしても、
DVDやBLU-RAYの時代、多重音声が可能となったお陰(?!)で、次々に新しい特典・付加価値をつけないとソフトが売れなくなっているという台所事情も透けて見えてくる。