2ペンスの希望

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益田ミリ

益田ミリさんの漫画を愛読している。この前読んだ『週末、森で』も良かったが、今回の『どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心』が素敵だった。益田さんはアラサーアラフォーの女性の心理・感情の微妙な部分・柔らかい部分に触れるのが上手い。深くて軽い。ふわふわとあたたかい。何より リアル。そして 正しさを押し付けない。
漫画の中の言葉を勝手に抜き出して並べてみる。
好きになれない人
 というより苦手な人
 いや苦手じゃなくて
 (そうじゃなくて)
 嫌いな人だ
 思い出すだけで 心の中がざわざわして キリキリする
 嫌だったら思い出さなきゃいいんだけど
 なぜか好きな人のことより
 嫌いな人のことを思い出してしまう
 なんでだ

 ‥‥‥
 ‥‥‥
 嫌いな人のいいところを探したり
 嫌いな人を好きになろうとがんばったり
 それができないと自分が悪いみたいに思えて
 また苦しくなる
 こんがらがってほどけなくなって
 きついきついだんご結びになったら
 自分でほどけなくなるかも

 あそこから逃げるあたしは  正しいんだ 」
   (一部 改変。責任は引用者)
すーちゃんの独り言が、まんま詩になっている。