2ペンスの希望

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文字面(もじづら)

芝居や台詞の上手下手って何なんだろう?嘘くさいとかリアリティが無いなんて言葉をよく聞くが、この前ラジオでこんなことを喋っていた。
上ずっていたり、早口だったり‥口先だけの棒読みかどうかは何となく分かるもんだが、一番の判断材料は、読んでいる原稿の文字が透けて見えてくるかどうか、だ。
ダメな台本ダメな役者ダメな芝居は、文字面が浮かんできてしまって興ざめだ。
」 
キャリア25年超の在阪民放局のアナウンサーの言葉だった。納得。経験に裏打ちされたアドバイスとして耳に残った。もひとつ思ったこと。台本、役者、芝居、どれかひとつでもつまずくと(どれかのせいで文字面が見え透くと)台無しになるということ。 裏返せば、台本、役者、芝居すべてが細心に構成・演出されてやっとこさ初めて感興が湧いてくるということ。 映画のこわさ、しんどさを感じる。だからこそ面白いのだが。