価値あるとされたものが廃れ、そんなに良くないと思われてきたものが評価されていく。この傾向は、今に始まる話ではない。
「最近の若者はけしからん。俺たちの頃は‥‥」という文句が古代エジプトの遺跡から見つかったという話は知られている。大人が嘆く決まり文句は、いつの時代もくり返されてきた。一方、下の世代は下の世代で、上の世代は全然ダメ、頭が固いと言い募る。
時代とともに環境も条件も価値観も変わる。価値体系は揺らぎ、壊れていく。
かくて単純明快な勧善懲悪は後退した。(交代した？）
肩に力を込めた全力投球は敬遠される。汗臭いのは流行らない。
｢出来るからやってみる」「とりあえずやってみた」というさわやか系が人気。イージー系が最近ますます強くなっている。（ような気がする。）
イージー≒簡易・簡単・簡便･軽便
イージー≒いい加減・甘い・安直・だらしない
イージー≒平易・寛大・寛容・
このイージー傾向 善悪では はかりきれない。正誤とも無縁だ。
縦のヒエラルキーが崩れていくのは基本ウエルカム、OKだ。
しかし、すべてが横並びというのは如何なものか。
全員主役のお遊戯会、運動会のかけっこではお手つないでみんなでゴールってか。
分け隔てなく平等ってのも考えもの、善し悪しだ。
昔、｢赤信号みんなで渡れば怖くない」というのがあった。（ちょっと違うか‥。いや全然ずれてきたみたいだが、このまま書く。）みんなであろうと一人であろうと、｢赤信号」であることに変わりはないい。えっ、今日は何の話かって？ 毎度変わらず、日本の映画の話（のつもり）だが‥。
