2ペンスの希望

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閉じたくない

東浩紀さんの『弱いつながり 検索ワードを探す旅』【2014年7月 刊】を読んだ。
幻冬舎のPR誌「星星峡」に連載したものを纏めた本だ。1971年生まれ。いつの頃からか、評論家・批評家という肩書きをはずし、作家・思想家と自称しているのも何だかな‥と敬遠してきた。株式会社ゲンロンというベンチャービジネスを立ち上げ、紙とネットと各種イベント・オフ会を主催する代表を務める。これも今風イマドキイマイチに思ってきた。
「はじめに」に、こうあった。「飲み会で人生論でも聞くような気分で、気軽な気分でページをめくってくれれば幸いです。」
たしかにそのとおりだった。正論をキャッチーに語ることには長けているが、それだけ。けど、間違ったことを言ってるわけじゃない。幾つか備忘録代わりに挙げてみる。
世のなかの多くのひとは、リアルの人間関係は強くて、ネットはむしろ浅く広く弱い絆を作るのに向いていると考えている。でもこれは本当はまったく逆です。
ネットは、強い絆をどんどん強くするメディアです。ミクシィフェイスブックを考えてみてください。

おっしゃるとおり、だ。せっかく発見された新大陸なのに、「友達」探しや「仲間内」限定、排除と囲いこみばかりが長けていく。
拙管理人がSNSを嫌い、時代遅れなブログに固執するのは、閉じたくないからだ。