2ペンスの希望

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脱東京

いい加減で東京に行くのは止めたらどうだろう―そう思うのだが‥如何かな若い衆?
そんなこと言ったって、地元には仕事もなければ、スタッフもキャストもいない。まわりに映画を語る仲間もいない。直ぐさまそんな反論が返ってきそうだが‥。
「本気で映画をやろうと思っている学生の殆どは東京に行く」関西の大学や専門学校で教える先生方は口を揃える。「東京に行かなきゃ話にならない」上京を煽るセンセも少なくない。確かにそんな時代もあったのだろう。しかしである。東京一極集中の時代は終わった、もはや過去形だと思い知った方がいい。テレビ業界はいざ知らず、こと映画業界については確信を持ってそう断言する。東京に行っても仕事は無い。食えない。何?アルバイトで食いつなぎながらチャンスを掴むんだって?業界の先輩を頼りにするだって?夢物語や寝言がいけないとは言わないが‥今 東京に生息する映画人なんて知れている、そう考えておいた方が身のためだ。大半は昔話か自慢話 残りは愚痴ばっか。知恵も勇気も持ち合わせない不良品が多すぎる。歩留まり悪すぎ。モチロン言い過ぎてる。次の時代の映画作りを模索し、アタマ低く腰を溜めて前に向かおうとしている映画人も少なからず居ることだろう。そう願いたい。
調布や砧や大泉に撮影所があった時代(今もあるじゃないといわれるかもしれないが、今の貸しスタジオは抜け殻)ならいざ知らず、技術者スタッフの集積も最早無い。大船や蒲田の時代ははるか昔だ。
何?それでも映画会社やプロデューサーとの出会い・付き合いが必要だって‥‥そんなのは屁のツッパリにもならない。そう心して置くのが賢明だ。覚悟も責任もないサラリーマンPとの付き合いは要注意、眉に唾して臨むべしだ。
東京には何でもあるけど、何にもない」かつて友人が吐いた名言を思い出す。
もうひとつ「東京へゆくな、ふるさとをつくれ」と詠った高名な詩人の言葉も‥。