2ペンスの希望

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脚本 3つのキイ

昨日ちらっと書いた三宅隆太さんの『スクリプトドクターの脚本教室・初級篇』に高校生時代のエピソードが載っていた。将来映画監督になりたいと決めていた三宅君は、当時来日中だったオリバー・ストーン監督に会おうとアポなしで業界パーティーに潜入する。首尾よく話せたオリバーの言葉が面白かった。
映画監督になりたいなら‥‥そうだな。まず君にはやらなければいけないことが3つある。ひとつ、脚本を書けるようになること、ふたつ、脚本を読めるようになること。そして、こいつがもっとも重要なことだが、みっつ‥‥脚本を分析できるようになることだ!
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解ってらっしゃる方には、以下は完全に蛇足。読まなくて結構。 キレも悪くなる。
けど、脚本が書けない・書かない監督が山ほどいて、これから映画をやろうという若い人には多少参考にもなろうか‥と余計なことを書く。(大きなお世話ともいうけど)
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脚本を書かない映画監督は昔から沢山いた。名監督も迷監督もいる。そのためにこそ、脚本家・シナリオライター・ホンやと呼ばれる専門職種がいる。(居る・要る)
映画が共同制作・分業協業生産物であるゆえん(所以・由縁)だ。書けるにこしたことはないが、書けなくても仕方ない。ただし、だ。
脚本が読めない映画監督は致命的だ。直感的に脚本の良否・出来不出来が分からなければ、映画という建物は作れない。
さらに、演出するには、脚本を分析する力= シーン・シークエンスごとに、脚本の構造・流れを掴む力が求められる。 オリバーの言葉、覚えておいて損はない。