2ペンスの希望

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映画のOSが変わった

映画のOS(オペレーティング・システム)が変わった。
フィルムからビデオテープへ、そして今メモリーチップへ。アナログからデジタルへ。上映からパッケージ(VHS DVD Blu-ray Disk)そして、ネット配信へ。或いは、大衆娯楽から知的エンターテインメントへ。日用必需品から贅沢品へ、他にも、二本立・三本立から一本入替制へ。お任せ定食からア・ラ・カルトへ、なんてのも成り立ちそうだ。しかし、選択肢が拡がるにつれて、豊かになるのなら問題はないのだが、窮屈でタイトになり「遊び」が失われて、やせぎすになっているとしたらどうだろうか。
何は良かった、何はイマイチ、何が当たった、何がコケタ、と個々の映画に一喜一憂しているうち、撮影所もなくなり、映画館もなくなりましたというのでは、シャレにならない。
昔は面白かった、昔はすごかった、という話を百万遍繰り返しても流れは変わらない。そのことを思い知りたい。