2ペンスの希望

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立ち往生

ここ四五日ブログを更新しないできた。
今年の初めにスタートして約半年勢いに任せて書いてきた。それがここへきて少々息切れしてきたためというのが正直なところだ。ネタ切れ。サボり癖。‥‥。
少しだけだが違う思いもある。ブログの性格上、その日その日の所感を備忘録的に綴ることが本位なのだろうが、も少し、原理的なことを書いてみたい、という思いに駆られるのだ。各論より本質論。となると、それなりの準備と体系的な記述が求められる。メモがわり、走り書きというわけにはいかない。しかしこれが辛い。億劫さが先に立つ。そもそも映画とは何なのか。こう問い始めるとドツボにはまる。こたえ方は百人百様だろう。それでも、野暮は承知で、断定したいという誘惑に駆られる。そして、立ち往生し迷子になる。思えばズッとそれの繰り返しだったような気もしてくる。
十年ほど前、信頼する精神科医北山修さんが、ラジオでこんなことを言っていた。「人は皆、何かというとすぐに結論を出したがるけれど、決められないことだってあるのだ。決めないままで先に行く勇気もまた、大人の持つべき智慧なのではないか」といった趣旨の発言だと記憶する。目からうろこだった。早く決めることがエライ。決めないことは悪いこと、そう思ってやってきた。それがガラガラと崩れた。(この項 続く)