2ペンスの希望

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4K

4Kテレビというのが売り出されているらしい。現物を見たわけではないのだが「水平画素数3840、フルハイビジョンの4倍の画素数を誇る高画質テレビ」というのが謳い文句だそうだ。(水平画素数1000を1Kと数える。)価格はSONYの84インチの大型画面で168万円。家電業界では次世代のヒット商品として大いに期待されているとのことだ。
おいおい。そんなに大画面高画質にして一体どうするの。イマドキの空疎でお寒いテレビ番組を見たい人がドレダケ居るの。
そういえばフィルム亡き後の映画デジタルシネマでも4Kが標準規格になるようだ。
あーやだやだ、テレビも映画もどうかしている。こんなに綺麗、はっきりくっきり高画質。それがどうした。
見た目の画質を競うより、中身の劣化・低品質を何とかする方が100倍大事じゃないの。と嫌味の一つもぶつけたくなる。それでも家電メーカーあたりは、いやそれは私どもの責任ではありませんので‥むにゃむにゃというのだろう。確かにその通りだ。じゃあ、中身についての責任はどこにあるのだろう。箱ばっかりご立派で中身は空っぽ。人生幸朗じゃあないが、「責任者出て来い」と声を大にしたい。
サボり続ける作り手、見る目を失った観客、評論家と称する無責任な野次馬‥‥
お粗末頓馬。三者三様のキリモミ状の転落はどこまで続くのか。
「アカルサハ、ホロビノ姿デアラウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。」といったのは『右大臣実朝』の太宰治だったが、ホントに皆さんアカルスギル