2ペンスの希望

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今何が‥勁(つよ)い映画

強い映画が見たい。
今一番求められているのは、「強い映画」だと思う。
本当のことと正面から向き合った強い映画。
より正確には、勁(つよ)い映画と書きたい。
「勁(つよ)い」とは‥手元の辞書によれば「力強く張って、たるまない意。 【意味】力強く外圧に屈しないさま。才気が鋭く、利発なさま。節操が堅く、難事によく耐え得るもの。気力が盛んなさま。役務によく務め励むさま。」とある。
勁(つよ)い映画とは、言い換えるなら、シンプルで深い映画だ。
瑞々しくて清清しくて、観れば心の奥が洗われるような映画、
胸底に涼しい一本の旗がすっくと立ち上がってくる」(上村武男さんの言葉)ような映画、こんこんと湧いていつまでも枯れることのない映画、
さらに言うなら、
余計なものを一切見ていない映画のことだ。その時その時に必要なもの、切実なものだけを見ている映画、緊密で揺るぎのない映画。それでいて十二分な「あそび」を持った映画。どこまでも容赦なく、限りなく自由な映画だ。それもすべて明晰・明快、具体・具象として表現されていなければ「勁(つよ)い映画」とは呼べないだろう。
それはきっと、優しくも可愛くもなく筈だ。ただただ美しい映画だろう。
そんな、勁(つよ)くて美しい映画が見たい。
(表現が抽象的なのは、それがどんな映画なのか、拙にも描けていないからだ。
書きたいとは思っているし、心がけていることに迷いはない。だが、果たして何処まで行けるか‥覚束ない。ホントは幾つかアイデアはあるのだが、もったいぶって内緒。
語りたいけど知られたくない。と、ここでもまた「背反有理」を挙げておく。)