2ペンスの希望

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フツウ

立て続けに何本か映画をみた。
1995『ベリーオーディナリーピープル予告編』第1部・第2部・第3部。
横浜在住、映画界の先輩Sさんが作った。「ベてるの家」(北海道浦河町 べてるねっとのHPには「精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点」とある)の活動記録映画。予告編と銘打たれているが、第1部60分、第2部90分、第3部120分の長編だ。‥‥一気呵成に作って第8部までが完成している。
2013『凍蝶圖鑑』77分。
神戸在住のT監督の自主制作。来年に向けた公開準備が進む。とりあえず2014年2月から3月にかけてパリでの上映が決まっている。出来立てほやほやのポスターには「普通に生きようとするなら それだけで充分狂っている。LGBT、緊縛、異性装、身体改造、Wet&Messy‥‥」とある。
2003『風の旅人
京都在住のTプロデューサーが脚本を書いた。ベット式車椅子で全国を旅した宇都宮辰範さん(1953〜1987)の実話に基づく人権啓発アニメ30分。 「口で歩く」「重度健全者リハビリテーション・センター」といったキイフレーズが幾つも出てくる。
年代も題材も手法もバラバラだが、いずれも、フツウって何なのだろう、と問うてくる映画だ。フツウ、ふつう、普通、‥‥。
映画をみながら、勝手なことをあれこれ考える。妄想がふつふつと沸いてくる。
そんな振る舞いを許してくれる映画はなべて刺激的だ。