2ペンスの希望

映画言論活動中です

せせこましく やるせない

これまで何度も書いてきたが、現在の日本の映画状況については二つの思いが深い。
玉石混交どころか、液状化している
格段に作り易くなったその分だけどんどん作り難くなっている
出来るだけ映画館に足を運んで新作も観ようと心掛けて来たつもりだが、しんどくなるばかりだ。「問題外の外」映画、箸棒映画から、「悪くはないけど良いとも言えない」映画までが大半、頭を下げたくなる脱帽映画・手をたたきたくなる「恐れ入りました」映画には数年に一度会えるか会えないか、だ。
なんとも歩留まりが悪すぎる
もちろん、当方の感受能力の衰えも勘定に入れないといけないし、少数にしろ面白いと感じる人たちがいるのだろうが‥、正直「こんなのでいいの」と思ってしまう。
皆せせこましい。
入替制になって以来、映画館も様変わりした。午前中から午後にかけてはシニア向けの旧作名作映画の特集上映、昼間は余所で集客動員成績が良かった話題作を並べ、夕方から夜にかけては新しいもの好き・若い世代向けのトンガリ映画をラインナップ。
一日の中に社会派正義派もホラー・スプラッターもBL・腐女子映画もが一緒に並ぶ。
まるで貸し会議室かレンタルスタジオみたい。隣の映画は吾関せず。どんどんタコツボ化して空気がすさむ。そうでなければ映画館を維持運営していけないのだろうが‥‥背に腹は変えられずでは、「何だかなぁ」 気も晴れない。
作る方も見せる方も、収縮、萎縮、緊縮、窮屈になるばかり。
いかにもドンヨリやるせない。
何処かの芸人さんのギャグじゃないけれど、「どうかしてるゼ」