2ペンスの希望

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つばなれ

寄席言葉で「お客さんが十人以上になること」を「つばなれ」と呼ぶ。
ひとつ、ふたつと数えていって、十:とおで「つ」がとれることに由来する。
そういうのばかり選んでるつもりじゃないのだが、客席が一桁というのが最近多い。ミニシアターではもちろん、たまに出かけるシネコンでもお目にかかる。ガラガラ、スカスカ。
誰ですか、「いいじゃない、お似合いだよ。劇場がスカスカなのは、映画がスカスカなんだから」なんて意地悪いうのは。
それにしても、一桁のお客さんというのは切ない。それで商売になっているのかい、と言いたくなる。(実は商売になっている。ほくほくではないが、かつかつ何とかかんとか‥。これ以上詳しくは言えないが、制作サイドも興行サイドも「お客さん」なんて見ていない。算盤は別のところで弾いている。)
閑古鳥が鳴いている。なのに、何とかなっている。問題はむしろこちらの方にある。
  (このことは過去何度も書いてきたので、繰り返さない。関心と時間のある向きは、    最上段の空欄に「25時間目」とか「ビジネス抜き」と入力して検索してごらん。)