2ペンスの希望

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歴史と競うキツサ

確かにキツイ時代になったものだ。
スクリーンしかなかった時代なら、同時代のものとだけ競い合えば済んだものが、百年を超える膨大なストック群と同列に並べられ、天才・巨匠・名匠と称えられてきた過去の監督さんたちと比べられてしまう。
優位性は、出来立てほやほや・新作というただそれだけ。これでは、勝ち目はない。
早晩気付かれることだろう。レンタルショップも回転率の悪い新作棚は縮小され、どなたかのお墨付きセレクション、折り紙付きの名画陳列、伝説の復活、知られざる名作発掘、「古い映画の新しい発見」なんてラインナップが並びそうだ。(もう既に始まっている、という指摘もある)
ドラマはとりわけキツイ。大向こうを唸らせながら万人向けなんて芸当は当節望むべくもなさそうだ。ないものねだりと笑われよう。