往復書簡本『限界から始まる』からもう一つ。上野千鶴子→清水涼美宛。
「「巨人の肩に乗る」という表現があります。自分が小人でも、巨人の肩に乗れば大きな視界が拡がります。そのように後から来る者は、つねに先を歩いた者の「肩の上に乗る」特権を持っています。それを使わない手はない。」
その前には、こんな箇所も。
「わたしのことばのほとんどは借り物です。自分でつくったことばなど、ほとんどありません。」
さらには、コロンビア大学のガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァクのこんな言葉も。
「誰がつくったものであれ、使えるのもは何でも使えばいいのです。」
そうだよな。後から来た者の特権であり責務なんだよな。