普段滅多に手を出さない新刊雑誌だが、特集タイトルに惹かれて思わず買っちゃった。「POPEYE」2024年12月号 「これからの 映画の話をしよう。」米LAを拠点に活動する映画製作コレクティブ OMNESの座談が面白かった。
デジタル技術の進化とインターネットの浸透で、「映像作りががより民主化された時代に育った」彼らは、ハリウッドメジャーとも、全米各地にあるインディーズグループとも異なる「隙間: a void」で重量のある新しい映画製作を標榜している。チームというか、工房・アトリエというか、バンドというか‥‥つまりは、「プロダクションカンパニーとは違うコレクティブ」なのだ。
彼らは全員は「こと(=事情や状況)に応じて、一人何役もこなす」
「よりカジュアルでオーガニックに」「流動的、有機的、相対的に」「緻密かつフォーマルなアプローチで」「映画を作るということの重みをしっかり嚙み締めて」「意図をしっかり持ち、丁寧に」「唯一無二の映画作品作りを目指す」と語る。「いい脚本があっても、いい映画を作る入り口に立っているだけにすぎない。映画作りにおけるクラフト的な側面(技能・技巧)がその先にはあって、それこそが重要だ」とも。(青字は座談での彼らの発言。黒字太字は引用者による補足説明)同意同感。逞しくって頼もしい。ただし、まだ 日本での公開映画はタイラー・タオルミーナ監督の『ハム・オン・ライ HAM ON RYE』(2019年:ライ麦入りハム?)だけみたい。(残念ながら未見ゆえ 評価は出来ない)配信もないようだ。
(座談でメンバーの一人はこう発言している。「僕らの作るような映画は、大きなフランチャイズ映画ではないから、もしかするとストリーミング公開のほうがリスクなく展開しやすいのかもしれません。でも、映画として大きなスクリーンで公開されるべき価値を持ったものだと信じているんです。だから、これから作るものも映画館公開を目指したい。」コレにも共感。異議なし!だ)
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