2ペンスの希望

映画言論活動中です

紙ヒ7 多読家にして精読家

長部日出雄さんの「映画監督になる法」の結論。
T−映画がスポーツであって、しかもマジックであるとすれば、そこから明確に導き出されるひとつの結論があります。上達するのには、練習が必要だということです。練習せずに、プロの野球選手やマジシャンになれるとおもう人は、だれもいないでしょう。芸術にしたって、どのジャンルでも多かれ少なかれ習作時代というものがあるのに、映画にだけはそれがなかった。(中略)
多読家にして精読家、という小説家になるための条件が、映画監督の志願者にも要求される。【太字 引用者】
浴びるように見続けること、一本の映画をしゃぶりつくすこと、その両方が備わっていることが映画監督の必要条件。そう長部さんも言っているし、知り合いも言っている。
「自分の映画の全カットが分かるのは当たり前。好きな映画の一本や二本は全カットを覚えているぐらいでなくっちゃ映画監督とは呼べない。自分の映画しか見ないような監督は失格だ。」数日前にも聞いた。