2ペンスの希望

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「100回見ても感動する映画」

よんどころない事情で、かなり間が空いてしまった。
久方ぶりの記事は、最近読んだ本の一節。これまで何度も取り上げてきた御贔屓ライター兼エディター都築響一さんの語り下ろし本『圏外編集者』
朝日出版社2015年12月 刊】から。
編集者を目指すからって、ひとよりたくさん本を読む必要なんてない。それよりもはるかに大切なのは、100回読み返せる本を、何冊か持つこと。映画監督になるのだって、たぶんそう。寝る間も惜しんで何千本観た、とかいうのは評論家にとっては大切だろうけど、作り手はそうじゃない。100回見ても感動する、そういう映画と出会って、繰り返し観続けて、自分のものにするほうがはるかに大切なはずだ。」(34頁)