情けないことに、このところ映画館に行かず、映画にまつわる本ばかり読んでいる。なに、コロナのためではない。食指の動く映画がまるでないのだ。映画のせいじゃない。お前の精力減退が原因だ。悪い友人はそういう。確かにそうかもしれない。
というわけで、今日は小笠原正勝さんの本『映画と演劇 ポスターデザインワークの50年 知られざる仕事師の全仕事』【2020.4 誠文堂新光社 刊】
映画のポスターについては、5年ほど前に一度書いたことがある。
kobe-yama.hatenablog.com申し訳ないが、当時小笠原正勝さんのお名前は知らなかった。読んでみて、そうか、あれもこれもそうだったのか、と思い出した。Introductionで小笠原さんは書いている。
私は映画ポスターを、「もう一つの映画」「紙の映画」と呼んでいます。
ちょっと言い過ぎじゃなかろうか、そうも思うが意気込みはよくわかる。
少年時代や学生の頃から、ポスターは唯一の情報源として、映画や芝居と切り離せない存在でした。電波媒体のない時代の映画や演劇は、ポスターという入り口から入るのが普通だったのです。
そのとおり! 懐かしい。その昔の映画的記憶は初公開当時のB2ポスターとともにある。
ということで、鈴木志郎康に倣って極私的小笠原ポスター集を少々 ノスタルジックに‥
まずは、有名どこ。
知る人ぞ知る
思い出深い1973高林陽一『娼婦』『飢餓草子』やドキュメンタリー、自主制作、映画祭・特集上映、パンフレット、プレスブック、カタログ、レコード、ビデオ、DVD,タイトル、サインボード、雑誌・新聞広告、装幀、ブックデザインまでが網羅されている。1942年東京生まれ。まだまだ現役。