「白黒つける」という言い方がある。もごもご むにゃむにゃ 曖昧にするんじゃなく、ハッキリさせる。是か非か、善か悪か、真か偽か、嘘か誠か、OKかNGか、YesかNoか、‥‥明確にする。二つに分けてどちらかハッキリさせてスッキリする。そこで一安心、思考は停止、その先は考えない。
でも本当にそれでいいのかい。
白にも色々ある。：
純白＝真白、月白、雪白、鉛白、藍白、白磁、白銅色、乳白色、白練、白土、灰白色(かいはくしょく）、白梅、白百合、白菫、白花色、生成色、象牙色、真珠色、胡粉(ごふん)色、卯の花色、浅梔子(あさくちなし）、薄櫻、素色、
黒も豊富だ。：
檳榔子(びんろうじ)黒、漆黒、消炭黒、鉄黒、黒柿色(くろがきいろ）、紫黒、玄、墨、濃墨、濡羽色、烏羽色(からすばいろ）、涅色・皀色・皁色(くりいろ）、呂色、天鵞絨(びろうど）、榛摺(はりずり）、吾亦香(われもこう）、椋実色(むくのみいろ）、五倍子鉄漿色(ふしかねいろ）＝暗黒色(あんこくしょく）
2021年秋の民放TVバラエティー番組で「白って200色あんねん」と即答して話題になったタレントさんが居た。正常な色覚を持つ若くて健康な人間が持つ色の識別能力は187万5000色だという記事を読んだこともある。
ハッキリさせてスッキリするために、薄くってペラッペラになっちゃったなんてのでは、いただけない。情けない。文化も人間も幅と奥行きを無くしたくないものだ。
