2ペンスの希望

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映画のお手本:カタチであってナカミでもあるような映画

久しぶりに大阪九条の映画館に出掛けた。

清水宏監督『桃の花の咲く下で』(1951年/新東宝/74分/モノクロ)

満員御礼の大盛況 慶賀の至りだ。( 但し 平均年齢70歳超とおぼしき老人ホーム状態だったが‥)

スコブル良かった。カタチであってナカミでもあるような映画のお手本だった。当時山ほど作られた母もの映画の一本だが、いやぁ~お見事!トップシーンの長廻し移動カットから「川向こうの幼稚園」の字幕が入るラストシーン(桃源郷?)まで間断なしの名人芸。

子供、ロケーション自然描写、川、温泉宿、按摩といったお馴染みのアイテムに、歌と紙芝居まで加わって「鬼に金棒」(虎に翼?)

実は自分史上、清水宏ベストワンは『按摩と女』だったんだが、順位が入れ替わった。

高峰三枝子笠置シズ子 になっちゃった。