2ペンスの希望

映画言論活動中です

74年ぶり

神戸映画資料館清水宏の1948年製作の映画『明日は日本晴れ』を見てきた。

予約満席 補助席も出る盛況だった。上映後 大澤 浄さん(国立映画アーカイブ 主任研究員)の解説があった。三年前 ひょんなことから発見 発掘されたこと、恐らくは74年ぶりの上映だろうこと、製作者 松本常保のこと、2022年5月に東京で二回上映した折も満員、神戸はそれに続く二回目の上映でこれも満席、清水宏監督への注目は喜ばしい限り、‥‥などなどが語られ、清水ファンの管理人は堪能した。

ほんの一部だがYouTubeに断片がアップされている。

戦争で片足を失った担ぎ屋が元老将軍に食って掛かるシーン。


www.youtube.com

びっこにめくら・つんぼ、浮浪児、‥今となってはNGアイテムてんこ盛りだし、売れそうにもないゆえ、DVDなどのソフト化は望み薄なので、何処かのスクリーンに掛かるのを見るしか機会はなさそうだが‥‥。

管理人のおススメ三本『按摩と女』(1938)『簪』(1941)『蜂の巣の子供たち』(1948)にに次ぐ面白さだった。『有りがたうさん』(1938)上原謙も悪くないが、水島道太郎の乗り合いバス運転手もそれなりに味がある。

それにしても、撮影所が当たり前だった時代に、スタジオを飛び出して、自然の空気の中でのロケーションで映画を作った自在さには脱帽する。