2ペンスの希望

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対談本 余滴

沢木耕太郎セッションズ〈訊いて、聴く〉巻末に書下ろしエッセー:「あう」ということ が載っている。

会う。 逢う。 遇う。 遭う。

それがどのような「あう」でも、人と人との関わりはその「あう」ことからしか始まらない。大事なことは「あう」ということだったのだ。 

会ってみなければわからなかった。会ってよかった」として、吉本隆明とのエピソードを書いている。

吉本さんは対談のために細かい字で記されたノートを用意してきてくれていたが、それに用いられていたのが原稿用紙だったということであった。しかも、それは、作家が名前を入れて作らせるような特別な原稿用紙ではなく、普通の文具店で売っているコクヨの原稿用紙だった」「その原稿用紙は、吉本さんの文章から伝わってくる人柄と暮らしぶりにピタリと収まるように感じられるものだった

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会うことでしかわからない「極めて些末なこと」。そこから見えてくるもの。リモートではこうはいかない。