少し前の話だが、お笑いコンビ・キングコング西野亮廣に千鳥の大悟がTV番組で言った言葉がSNSで話題になった。「捕まってないだけの詐欺師」だとか「もう捕まることのない詐欺師」と言ったとか。ディテールはどっちでもいいけど、言い回しには座布団 一枚だ。ツッコミとしては悪くない。コンビとしてはボケ担当だが、ネタを作っている腕/言語センスを感じた。
「捕まってないだけの詐欺師」そういえば、世の芸術家なんて大半がそうだろう。いやなに誤解なきよう‥ 貶めてるんじゃない。褒めてるんです。ピカソだって、駆け出しのころはきっとこう言われた筈だ。「何だこりゃ」（調べたり確かめた訳じゃないので、責任は負いかねるが‥‥うにゃむにゃ 尻すぼみ FO‥）キリストだって、始めは詐欺師ペテン師と疎んじられたに違いない。（言っとくけど、この際 キンコン西野君についてはノーコメント。一切無関係、「捕まってないだけの詐欺師」というフレーズだけを取り出している。）
芸術・芸能や文化は腹の足しにはならない。空腹は満たせない役立たずだ。万人が洩れなく納得・評価する代物でもない。さすれば、どこか胡散臭くてやましいくらいでちょうどイイのかも。さわると危険な毒を持っているほうが魅力的だ。さすれば、果たして、芸術・芸能や文化なんてものは、エッセンシャル・ワークなのか、それともブルシット・ジョブなのか、生き残る価値はあるのか、大悟のせいで、そんなことまで考えてしまった。
瀬戸内海笠木諸島北木島にある「山本大悟 生誕の地」看板。多分ご本人の発案ではなく、どなたかの入れ知恵・猿知恵だろうが‥微笑ましくもある
